〜BOOKS〜
小児がんを知る本。
パパ、ママあいしてる
エレナが残したメッセージ
ブルック&キース・デザリック著
1543円
◉6歳の誕生日の直前、上の娘のエレナが小児脳幹部グリオーマで、余命わずか135日と宣告される。両親はエレナの思い出を残そうと、毎日を日記に綴り始めた。放射線治療・化学療法によりいったんは具合がよくなったエレナは、“ウェディングドレス”を着るという夢をかなえ、イルカと泳ぎ、大好きな巨匠の作品とともに自分の絵を美術館に展示してもらう。だが、幸せな時間は長くは続かず、彼女の病状は次第に悪化し、宣告から8カ月半後、短い生涯を終えたのだった。悲しみの中、両親はエレナが生前、家のあちこちに手紙を隠していたことに気づく。それは、両親や妹に愛を伝えるものだった。手紙は2年以上たったいまもときおり見つかり、両親は彼女の残したものを愛情とともに振り返っている。家族のかけがえのなさがにじみ出る感動編だが、また一方で、娘の病気と向き合う父親の心情は、その時々で大きく揺れ動き苦悩する・・・そこには綺麗事だけではすまされない現実のリアリティがある。
小児がん
チーム医療とトータルケア
細谷亮太 真部淳 著
新書 821円
◉がんは、一人の「神の手」の外科医が、ささっと手術すれば治るというものでは決してない。
一人の外科医だけでなく、内科医、看護師、ソーシャルワーカー、心理士、チャイルドライフスペシャリストなど多くの職種の医療者たちによって治療が進められなくてはならない。そんな医療の現場の実際を知る本。
多くの小児がんは医学の進歩によって70~80パーセントの症例で治癒が見込めるようになった。しかし、三歳以上の子どもの死亡原因のなかでは、事故に次ぐ第二位の座をいまだに占めている。小児がんは大人のがんとどこが違うのか。どういった種類があるのか。そして、小児がんになった子どもに対して、まわりの大人はどのようにサポートすべきだろうか。症例コラムを交え、緩和ケアや家族への対応についても考察しています。
輝く子どものいのち
〜子どもホスピス・癒しと希望〜
鍋谷 まこと 藤井 美和 柏木 道子 著
単行本(ソフトカバー) 1944円
◉日本で、そしてアジアで初めて大阪に設立された「子どもホスピス」。
いのちを懸命に生き抜いた子どもたちとその家族。
それを支える人たちの言葉から、いのちの尊さと、愛し愛されることの大切さを考える。
子どもの末期医療とはどうあるべきなのか。
多くの証言で綴られる貴重な本である。
重症小児がん患者の家族の多くが、この末期療養が充実していれば、その後の悲しい結果にも、なんとか肯定的に耐えていけるということが分かっています。
子どもの終末期医療の理想のあり方とは?
実際の入院家族の証言は、それを考える上での貴重な資料となっています。
あなたがのこしてくれたもの
326(ナカムラミツル )(絵と文)
単行本: ハードカバー・A5判型(変形)・128ページ・全ページフルカラー
出版社: CHICORA BOOKS(ちこらブックス)(2021/06/22)
言語: 日本語
定価:1780円+消費税10%=1958円
◉この本は、天使ママさんからいただいたお話をきっかけに著者326が始めた活動があり、その延長線上に、「本」という形を残すことで多くの人にグリーフケアを知ってもらい、これまで触れてきた愛、今目の前にある愛の尊さを改めて抱きしめて、この先をもっともっと大切に生きてほしいと願ってできあがったものです。
本をつくりながら、こんなにも涙が止まらなかったことは初めてです。
大切な人を失ってしまった悲しみを思い、泣き、
懸命に生きようと小さな身体で頑張った子たちのことを思い、泣き、旅立っていった命とのこされた人の間に強く強く今でも在る愛情を思い、泣き。何度も何度も苦しくなり手を動かせなくなりましたが、
それでは前に進めないじゃないか! と思い、次の一歩を踏み出しました。松本えつを(編集)
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